5W1Hを用いて行動計画を具体化する

前回は目標設定を行うために必要な考え方というテーマに沿って、自分が目的とする理想から逆算をして目標を定め行動計画を考える、という説明を行いました。

 

しかしこれについて「もう少し詳しく解説をしてほしい」という意見を学生から貰いました。

 

そのため今回はその意見を元にして前回触れた「5W1Hを活用して行動計画を具体化する方法」について今一歩踏み込んで解説をしていきたいと思います。

前回のおさらい

  • 行動を起こす際にはまずその目的やゴールイメージを固めることが必要。
  • ゴールを固めることでそれに必要な課題(目標)や道筋が描ける。
  • 道筋を描くためには目的から逆算して5W1Hに沿って行動計画を定めていくことが大事。

前回は行動を起こす前にまずその目的について考えなくてはいけないと説明をしました。

 

その理由としては上に図示した通りです。

 

自分が「向かうべき点」(目的)が定まらなければ、そこに辿り着くために必要となる「課題」(目標)もまた描くことが出来ず、自分のゴールに向かうための道筋を描くことが出来ません。

 

しかしこれは逆に言えば、
この自分にとってのゴールが明確に定めることが出来れば、そこにたどり着くために必要な課題や道筋について深堀して考えていくことも出来るでしょう。

 

そのため行動を起こす際は、まずその目的やゴールイメージを固め、5W1Hに沿ってそれを実現していくための行動計画を具体化していくことが重要になるのです。

5W1Hを使って行動計画を具体化する

5W1Hとは物事を以下の6つの要素をに沿って組み立てる思考方法です。

  • 【When】時間「いつ(までに)」
  • 【Where】場所「どこで」
  • 【Who】主体者「誰が(と)」
  • 【What】内容「なにを」
  • 【Why】理由「なぜ」
  • 【How】方法・状態・程度「どのように(な)、どれくらい」

これを活用すべき理由は大きく2つです。

  1. 自分が目指すべき目的に対してのアプローチ方法を行動レベルで計画的に明確化出来るということ。
  2. またその行動の意味を理解して実行に移すことが出来ることが挙げられます。

そして、これらの要素を組み込んで行動計画を具体化していく手順は3つです。

  1. 自分が目指すべき目的のイメージを具体化すること
  2. 目的を達成するための手段や課題となる目標を定めること
  3. その方法や課題を細分化して実行すべき行動に落とし込む事

ではその方法について説明していこうと思います。

目的を具体化する

まず初めに行うことは「目的の具体化」です。

 

ここでは「行動のねらい」を大まかな「期間」と併せて定めます。

 

それをはっきりさせるために【Why】や【How】などの視点で「行動のねらい」について考えていきましょう。

  • 何のために行動するのか【理由:Why】
  • 行動した結果どうなりたいのか【状態:How】
  • それをいつまでに実現したいのか【時間:When】

このような問いかけを通じて出てきたものが「自分が目指すべきゴール」であり「目的」となるのです。

 

しかし実際に自分の目的について考えて見ると案外難しいものです。

 

達成したい事柄が明確に定まっているのであれば良いのですが、
これが不明確な場合も多く「目的がないから悩んでいる」という人も少なくないでしょう。

 

そういう場合はまず「どうなりたいか」というイメージを思いつくだけ書き出してみることを勧めます。

 

例え1つ1つが抽象的なイメージであっても、
優先順位をつけてみたり、
複数個を重ね合わせてみたりすることで、
今まで自分が気づいていなかった目的に気づいたりすることもあるからです。

 

その後にもう一度上の流れに沿って具体化していけば良いのです。

 

ここでは自分が目指すべきゴールを【その理由】や【獲得したい成果】・【期間的な理想】を盛り込んで、自分なりに可能な限り明確にイメージすることが重要なのです。

具体例

メジャーリーグに行くという自分の夢を叶えるために、高校3年間の間に「8球団から指名を受けドラフト1位でプロ入りする」投手になる。

課題と手段を具体化する

次に行うことは定めた目的を実現していくために必要な「課題や手段」を定めることです。

 

ここでは【What】や【How】を中心に目的を達成するために必要な「課題や方法」について考えて段階的に整理していきましょう。

  • 目的を実現していく上で課題となる事柄はどんなものか【内容:What】
  • その課題を達成するためにはどんな取り組み方をすべきか【方法:How】

考えを深めていくための問いかけはこの様になります。

 

またここでは「現段階」での「自分の力量」を正確に把握することも大事です。

 

課題や方法を整理することは言い換えれば、
「理想と現在のギャップを埋めていく」ための作業でもあります。

 

つまり「今自分に出来ること」に対して「出来ていないこと」を課題として定め、
その課題を達成するための取り組み方について整理していくことが、ここで考えるべき内容となります。

具体例

「8球団から指名を受けドラフト1位でプロ入りする」ためには、「160kmの速球」と「キレのある変化球の投げ分け」、かつ、それらを「コントロール」することが課題であり目標となる。

しかし現在の自分にはそれらを投げるだけの体が出来上がっていない。

そのため1年目は技術よりも、まずは食事や適切な筋力トレーニングを通じてそれを実現するために必要な「体づくり」に取り組んでいく。

また2年目は「変化球の種類」と「その投げ分け」などの技術的な面での練習の比重を増やしていく。

そして3年目でそれらの「コントロール」を目指し再度それに必要となる練習に総合的に取り組んで行く。

行動の具体化

最後に行うことは、定めた課題やその取り組み方を細分化し、行動レベルまで分解することです。

  • なぜ、行うのか【Why】
  • 何を、行うのか【What】
  • どう、行うのか【how】
  • いつ、行うのか 【When】
  • どこで、行うのか【Where】
  • 誰が、行うのか【Who】

ここではこの5W1Hの要素を出来るだけ多く盛り込み、行動内容を明確にすることを目指して下さい。

具体例

課題を実現するための「体をつくる」ためには単に筋肉量を増やすだけでなく、
特に体幹を強くし、軸をぶらさずに投げられるだけの、下半身をつくる必要がある。

そのため通常の練習の後にマシーンを活用したスクワッドを行い、大腿筋と大臀筋のトレーニングを行い下肢を強化していく。

また生活面では、朝は3杯、夜は7杯など食事量を定め、筋肉が効果的に増えるような体づくりに取り組んで行く。

またこれらは家族や監督などの協力が不可欠であるため、常に周囲の方々に感謝し、応援してもらえるよう挨拶などの些細な振る舞いも忘れない。

具体例について

もしかしたら気づいた方もいるかも知れませんが、
各項目での挙げた具体例については、
プロ野球で活躍している大谷翔平選手が高校時代に行っていた目標設定を元に文章化をしました。

 

これは余談となりますが、
大谷選手は実際に高校時代の間にアマチュア野球史上初となる急速160kmを投げドラフト1位指名でプロ野球選手となっています。

 

これらを成し遂げたのは才能以上に、大谷選手の日々の努力によるものだと断言できるでしょう。

 

そしてその努力を結果に導いたものが、目標設定に基づいた合理的な練習計画だったのです。

最後に

今回の記事で伝えたかった内容は、「どんなに壮大な夢であっても、要素を細分化していけば、そのために行動すべき事柄や方法が見えてくる」ということです。

 

そのために今回は5W1Hというフレームワークを使った行動計画を具体化する方法について説明しました。

 

もちろん人によって掲げる目的や目標は様々だと思います。

しかしそれがどのようなものであっても細分化していけば実現するための取り組み方が見えてくるのです。

 

そこから先はそれを「やるか・やらないか」自分次第でしょう。

 

「できないこと」も細かく砕いていけば「できること」に変えていける。
そのことをどうか忘れないで下さい。

 

次回はこのような考え方を就職活動に結びつけていきたいと思います。

 

ではお読み頂きありがとうございました。